溺れている人は絶世の美女ですよ!
2014年8月4日約1500字(読了≒2分30秒)
目次
ジョーク
豪華客船から、人が落ちて溺れている。
その人を助けてもらうために、船員が周りの人にヘルプをお願いした。イギリス人にはこう言って、頼んだ。
「今、海にとびこめば、あなたは紳士だと思われますよ。」アメリカ人にはこう言って、頼んだ。
「契約により、あなたはとびこむことになっています。」イタリア人にはこう言って、頼んだ。
「溺れている人は絶世の美女ですよ。」日本人にはこう言って、頼んだ。
「もう、みなさん、飛び込んでいますよ。」
国民性
それぞれの国民性が表れたジョークです。
紳士の国
紳士の国といわれるイギリスですが、実際は
「紳士であろうと無理している」
のではないか?と皮肉っているわけです。
頼みの綱は契約
契約社会といわれるアメリカ
合理的に物事を割り切りすぎてはいないか?
と皮肉っているのが、上のジョークです。
アメリカの契約書を見ているとそう言われても仕方ないような気がします。
女性大好き
イタリア人の女性好きも有名です。
「ナンパは女性へのあいさつだ!」
と公言するイタリア人もいるくらいですから。
常に他者を意識する
さて、日本人です。
「もう、みなさん、飛び込んでいますよ。」
日本人の国民性をズバッと言い表している言葉です。
人が溺れているという危機的状況下でこそ国民性というものは出てきますが、その状況に面した日本人の行動が手に取るように想像できるところが面白いです。
他者の目
アメリカ
アメリカは個人主義の国です。
他者の目を気にする人もいるでしょうが、基本
・「あなたには関係ない」
です。
自分のペースを貫くのが彼らの基本姿勢です。
その基本姿勢が彼らの合理主義につながっていると思います。
分かりやすいと言えば分かりやすい国民性でしょう。
そんな合理的な彼らを拘束するのが
「契約」です。
「契約」に書かれていれば従わなくてはならないわけです。
・自分たちが如何なる義務を負うのか?
・不利な契約条項はないか?
ということで、真剣に契約に臨んできます。
日本人にはあまり理解できないかもしれません。
日本
日本社会では、特に
「他者の目」が意識されます。
・談合
・出る杭は打たれる
・赤信号みんなで渡れば恐くない
などなど、
他者の目を意識した言葉があります。
・他の人がやっていないことをすることはタブー
・先例がないことをするのもタブー
という空気はまだまだ日本社会に根付いている気がします。
まさに、「空気」のように個々の人々にまとわりついているのが
「他者の目」
だと思います。
「他者の目」とは「多数者の目」
「他者の目」とは、「多数者の目」のことです。
ということは、少数者は日々常に「多数者の目」におびえながら生活をしているということになります。
社会的少数者
・性的少数者
・婚外子
・母子家庭
・障害者
などなど、様々な少数者が日本にも存在しています。
法的現状
<婚外子>
婚外子については、最近最高裁判所が婚外子の相続分を嫡出子(ちゃくしゅつし)の二分の一にしている民法の規定(900条4号ただし書)を違憲無効としました(平成25年9月4日)。
それに伴い、民法の規定も改正されています。
<性的少数者>
性同一性障害の方も、
・戸籍の取扱
・結婚
などについての取扱が改善されてきました。
一昔前の状況からするとかなりの進歩です(まだまだでしょうが・・・)。
法的な状況としては「平等」が実現し、あるいは実現しつつあるわけです。
社会的現状
法的状況が改善している、改善しつつあるとしても、社会的にはどうなのでしょうか?
やはり差別意識は残っているように思います。
感情が邪魔をしているのだと思います。
しかし、多数者と少数者が同じ社会で「交流」を持ち続ければ差別意識は徐々に薄れていくのではないか?
と思います。