王様の勝手にはさせないぞ!~憲法改正・憲法解釈変更議論の基礎の基礎の基礎 (5)~
2014年8月15日約1100字(読了≒2分)
- Taka
- ここまで説明をしたらもう憲法が何なのか分かったも同然だと思うんだけど・・・
- RIE
- 何となく分かります。
つまり、王様の勝手にはさせないぞ!
国民の意見を聞くんだぞ!
ということですか? - Taka
- まぁ、やさしく言うとそんなところだろうね。
前に参考にした芦部先生の『憲法(第五版)』によると、
「憲法が、国家権力を制限し一定の権能を各国家機関に授権する法、制限し授権することによって人権を保障する法」(同書初版はしがき)だということになるね。
別の言い回しを使うと、
「専断的な国家権力の支配(人の支配)を排斥し、権力を法で拘束する」(同書13頁)ための装置が憲法ということになるんだ。 - RIE
- やっぱり難しい言い回しですね。
これではRIEを含め一般Peopleは憲法が何かを分かることは困難です。 - Taka
- うん、そうだろうね。
ん?
まて、RIEは法学部なんだからそもそも法律に関して一般Peopleとはいえないだろう? - RIE
- 先輩、そこはスルーして下さいよ~。
これからしっかり勉強しますから。
それはそれとして・・・
いよいよ憲法改正議論に入るわけですね? - Taka
- そうだね。
では、まず質問です。
憲法って変えられるんでしょうか? - RIE
- 憲法改正の議論がある以上、憲法改正は可能だと思うんですけど・・・
- Taka
- 結論はそうなるね。
でも、法学部だから憲法の条文を押さえて欲しいなぁ。
条文は96条です。
第九章 改正
96条(改正の手続、その公布)
この憲法の改正は、各議院の総議員の三分の二以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行はれる投票において、その過半数の賛成を必要とする。
憲法改正について前項の承認を経たときは、天皇は、国民の名で、この憲法と一体を成すものとして、直ちにこれを交付する。
という規定になっています。
最初の段落が
1項で、
次の段落が
2項
と呼ばれているんだ。 - RIE
- そういえば、見たことがあるような(ないような)?
- Taka
- この規定によると、憲法改正の要件は、次のようになっている。
(1)「各議院の総議員の三分の二以上の賛成」があること
(2)国民の「過半数の賛成」があること - RIE
- 何か、大変そうですねぇ。
- Taka
- そうなんだよ。
実際にどれだけ大変かを具体的数字を使ってシミュレーションしてみようか? - RIE
- 先輩、お願いしま~す。
あ!でもその前にジュースを買ってきましょうか?
RIEお金がないので、先輩のおごりでですけどぉ。 - Taka
- お、おう、いいよ。
じゃ、2本買ってきて。 - RIE
- ありがとうございます。
じゃ買ってきます。