おつりを多くもらうのは犯罪なのか?

2015年1月13日 0 投稿者: 行政書士 真栄里 法務事務所

約1000字(読了≒2分)

おつりを多くもらってラッキーと思ったのに・・・

 世の中、普通に暮らしているつもりでも、意外に罪を犯していることは多いですね。

事件のあらすじ

 ある人が約1万3000円の支払いのために1万5000円をコンビニのアルバイト店員に渡したところ、その店員が6万円を預かったと勘違いして、約4万7000円のおつりを渡しました。
 その後、おつりを多く渡したことに店側が気づき、おつりを多くもらった人が詐欺罪で逮捕された、という事件でした。

反応

 おつりを多くもらった人が詐欺罪で逮捕されたことに衝撃を受けた方が多いようです。
 「店側のミスじゃないか!5万円札なんてないだろ!なんでおつりをもらった人が逮捕されるんだ!」
などの反応が多くあります。

日常の普通の行為が・・・

刑法的には

 おつりが多いのに気が付いた時点で、おつりを受け取る人は、おつりが多いことを店員に告げる義務(告知義務)を負います。
 その告知義務に反しておつりを受け取る行為が、いわゆる「だます行為」になるのです。
 店員が間違いに気が付かないまま(錯誤に陥ったまま)おつりを多く渡し、それを受け取った時点で、詐欺罪が完成します(既遂になります)。
 ですので、刑法的には「おつりを多くもらった!ラッキー」ではないわけです。
 たとえ、1円でも、知っていて黙っておつりを多くもらうと詐欺罪が成立するのです。

通常は・・・

 もっとも、通常は、1円で逮捕されることはありません。
 なぜなら、店側も自分たちのミスだから、と諦めていて、被害届を出さないからです。
 また、もし、店側が被害届を出したとしても1円の被害で警察が動くとは考えにくいですし。
 通常は、お店が被害を黙っているから犯罪として取り上げられないだけだったのです。

ちなみに

 ちなみに、オートバイ(原付に限りません)は右折する時以外は、第1通行帯(左側車線)しか走ることができません。
 オートバイで第1通行帯以外を走っていると警察に捕まります。
 特に、右折することができないように中央分離帯がある道で第2通行帯や第3通行帯を走っていると、捕まっても、「右に曲がるために第2通行帯を走っていた」と言い訳することはできません。中央分離帯により右折することができないわけですから。
 お気を付けください。

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