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そもそも憲法って何ですか?~憲法改正・憲法解釈変更議論の基礎の基礎の基礎 (1)~

2014年7月22日 1 投稿者: 行政書士 真栄里 法務事務所
RIE
Taka先輩、最近、時事問題として、憲法改正や憲法解釈変更の議論が新聞を賑わせていますね。
私にはまったくピンと来ないんですけど。
Taka
まあ、そうだよね。
日常生活で憲法って意識しないもんな。
僕もロースクールで憲法の勉強とかしているけど、憲法改正や憲法解釈変更の議論なんてあまり勉強しないよ。
ロー生でさえ憲法改正・憲法解釈変更に興味ないかもしれない。
RIE
ロー生でさえ興味がないとすると、一般人はなおさら興味ないんじゃないですかね。
Taka
そうかもしれん。
RIE
そもそも憲法って何なんですか?
ありがたい存在ですか?
Taka
憲法を知らない人にとっては、そもそも論からスタートだよな。
でも以外に憲法が何のためにあるのかを知らない国民が多いようだから“そもそも憲法って何なんですか?”から始めるのが良いかもね。
RIE
先輩もご存じのように私、法学部ですが、あまり憲法を勉強しなかったので、憲法のそもそも論から教えてください。
(ここで憲法をしっかり勉強して真栄里先生をギャフンと言わせるんだから!)
Taka
難しいことはないと思うけど、もし僕が難しいことを言い始めて暴走したら止めてくれるかい?
RIE
分かりました。
Taka
憲法のそもそも論をするには、やはり歴史の知識が必要になるんだ。
RIE
え~!
私歴史は苦手なんです~~。
Taka
僕も苦手だよ。
何年に何があったかなんて覚えられないもん。
RIE
ですよね~。
Taka
でもまぁ、しょうがない。
法は、歴史と切り離せない存在だからね。
憲法と関係する歴史は世界史なんだ。
特に18世紀フランスの歴史だね。
RIE
フランス史なんですね。日本史かと思ってました。
でも何でフランス史なんですか?
Taka
それは、憲法が生まれたのが18世紀のフランスだからなんだよ。
RIE
18世紀といったら1800年代でしたっけ?
Taka
お~い!
そこから?
18世紀は、1700年代のことだよ。
1701年から1800年までが18世紀というわけだ。
RIE
すいませ~ん。そうですよね~。
そうすると、憲法が生まれてからまだ300年経っていないんですね。
もっと昔からあるのかと思ってました。
Taka
意外に新しいんだよね、憲法って。
RIE
憲法って分かりやすく言うと、何のことですか?
Taka
難しい質問だなぁ。
でも、18世紀にフランスで生まれたと言っている時点で、“憲法”はある特定の内容を持った法を指しているんだけどね。
僕たちロー生のバイブルとでも言うべき芦部信喜先生の『憲法(第五版)』(岩波書店、2011年)にはこう書いてある。
「一八世紀末の近代市民革命期に主張された、専断的な権力を制限して広く国民の権利を保障するという立憲主義の思想に基づく憲法である。」(同書5頁)
RIE
先輩、難しいです。もっと易しくお願いします。
小学生の子供に教え諭すような気持ちで・・・。
Taka
RIEは小学生並なのか?
RIE
いえいえ、そういうことではないですよ。
私は大学生ですからもう立派な大人です。
もっと言うと大人のLadyです。
ただ、先ほどの表現だと分からない人がいるだろうなぁ、と思いまして。
Taka
へ?
今、ここには僕とRIEの2人しかいないのに?
RIE
いやいやいや、それは言わないお約束ですよ、先輩!
ともかく、易しい説明をお願いします。
Taka
はいはい。

---次話へ続く---